2020/05/07
パケ学
こんにちは!大阪でパッケージをつくっている会社、川田紙工です!
今回は弊社が70年以上作り続けてきたパッケージについてご紹介していきたいと思います!
パッケージといっても様々な形があり、何を入れるか、どのように中身を保護するのか、どう見せるかで形状が変わります。
まずは生活の中でよく目にする代表的な形状を画像と展開図をご覧いただきながらご説明していきたいと思います。
キャラメルを入れる箱として使われていたため、キャラメル箱と呼ばれています。
別名サック箱とも言います。
特徴:箱の上下に差し込みのフタが付いているところで、パッケージの基本的な形です。
上下のフタを天面、底面として使用するだけではなく、差し込みのフタがある面を側面として使用することもできます。
組み立てやすさ:★★★★☆
よく使われているもの:お菓子、医薬品、小物、雑貨類などの軽い物
開けるとフタの両サイドにフラップと呼ばれる部分があります。
このフラップにフタの切り込みを引っ掛けることでフタがロックされる仕組みになっています。
別名アメリカンロックと呼ばれています。
特徴:底を、凹状部分(①)を折り込み、横の引っ掛け部分(②)を凹状部分(①)に引っ掛けるように折り、最後に凸状部分(③)を押し込むように折って組み立てます。
一度組み立てると、底を押し上げるしか解体できません。
一方からしか解体できない、底から抜け出せない、ゆえにジゴク底と言われるようになったそうです。
キャラメル箱と比べて重い物を入れても底が抜けにくい形状ですが、底の中心に重心が集中するものを入れると底が抜けてしまう可能性があります。
組み立てやすさ:★★☆☆☆
よく使われているもの:お菓子、医薬品、雑貨など(キャラメル箱と比べて重い物)
底を組み立てると上の画像のようになります。
ワンタッチで組み立てられることからワンタッチと呼ばれるそうです。(社内ではそう言ってました…。)
特徴:一番左にあるのりしろ部分以外に底を2か所、糊貼りします。
これにより底の強度をあげ、重い物を入れても底が抜けることがありません。また、ジゴク底と違い、組み立てた時に自動的に底が組みあがります。組み立てる手間を省くことが出来るので大ロット生産向きですが、一方、形状が複雑なためコストが高くなります。
組み立てやすさ:★★★★★
よく使われているもの:飲料系、化粧水や乳液といった化粧品、工業製品の部品などの重い物。
箱を組み立てると底は上の画像のようになります。
お土産のお菓子の箱として使われています。そのため、ギフト箱と呼ぶこともあります。
特徴:主にフタとミ(本体)で構成されるC式(蓋身式)、フタとミ(本体)が一体型のN式とあります。
どちらも全て手で組み立てて使用します。
一般的に糊を使用しない形状ですが、組み立てしやすいように糊を使用するタイプもあります。
組み立てやすさ:★☆☆☆☆
よく使われているもの:お中元やお歳暮などのギフト、お菓子やタオルなどの贈り物。
↑上の画像がC式、↓下の画像がN式です。
組箱のミ(本体)とスリーブ箱と呼ばれる底と天面のフタがなく筒状の形状をした箱と組み合わせることでスライド式の箱を作ることもできます。
↑上の画像がスリーブ箱です。
箱の中に入れる商品以外のものを総じて呼ぶそうで、例えば仕切りや中敷きなどのことを総じてゲスといいます。
ゲスについては今後詳しくご紹介したいと思いますので、お楽しみに!
いかがでしょうか。
今回は箱の形状について代表的なものを4点、画像とともに簡単に説明させていただきましたが、添付している図面の他にも同じジゴク底箱や組箱でも様々な形状があります。
また、どの箱の形状を使用するかは実際に入れる物の重量、サイズ、箱をどう魅せたいか、表現したいかで形状は変わっていきます。
この食品を、雑貨を、この商品を入れたいけどどんな形状にするといいのか、こんな見せ方をしたいけどどうすればいいのかなど、パッケージに関するお悩みがございましたら是非、お問い合わせフォーム、またはお電話でご相談ください。
よろしくお願いいたします!
次回は、キャラメル箱を応用した化粧箱についてご紹介いたします!
お楽しみに!